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2009/12/19

バギオの雲の壁

バギオは標高約1,500mの高地にありながら、周囲を山々に囲まれた盆地でもある。東部の山々を越えた先には、カガヤン渓谷の上流部分、ヌエバ・ビスカヤ州のカスィブ台地が広がる。その先はアウロラ郡の北部からキリノ郡に連なる、低いながらも急峻な山並みが太平洋に落ち込んでいるとはいえ、バギオから海まではかなりの距離がある。ところが、西部の山々を越えた先は、ゆるやかながら直接、南シナ海になだれ込んでいる。

また、バギオ市は標高約1,500m、年中約20度ほどの気候とはいえ、車で約1時間半、西に転がり下りれば、そこにはまさに熱帯の世界が広がる。この温度差と海の近さが、バギオに様々な空の芸術を見せてくれるのだ。

この日、SMバギオの南西サイドのデッキから見えたのは、個人的にはこれまで見たこともないような巨大な雲の壁。南から西の空にかけて、町を取り囲むかのようにそそり立っていた。私は地学の心得は何も無いので、この現象を説明できる立場にはないのだが、西部の南シナ海の海水が熱帯の熱で温められ、西風に流されてバギオに駆け上ってくることは理解できる。ところが、ふだんならば、日本人には英語学校BECIで有名なグリーンバレーのある、サントトーマス山系の山麓から霧として流れ込んでくる雲が、- おそらくは何らかの要因でせき止められているのだろう - そそり立っているというのは、まるで紅海を分けたというモーセの物語のようだ。

先日、NHKの「熱中人」という番組で、虹の美しさに魅せられた方の特集がされていた。私もまた、バギオに来て初めて空の美しさに魅せられた一人だ。そして、最後は、今年の台風の被害もこのようにせき止められればよかったのにと、やはりそちらに思いを馳せずにはいられない。

 

Img_0436
南西方面に広がる雲の壁。

 

Img_0437
こちらは南東部の眺め。右手の、雲をかぶっているのが
サントトーマス山系。

 

Img_0438
再び、南西方面。起伏のある丘陵の上に、雲がそそり立つ。
壁のように見えるのは頭頂部が一直線であることも一因だ。
上空にはこれだけ多くの雲があるのに、この壁のような雲は
なぜ、この高さで見事に揃うのだろうか。雲そのものの温度や
気圧も大きく関連しているのだろうか。

 

Img_0439
もう少し寄ってみるとこんな感じ。不思議な限りだ。
生まれ変わったら法医学者になりたいと思っていたが、
山と雲を研究する地学者を目指すのもいいかもしれない。
(もっとも、もっぱらは天国で言語学者になる予定だ)

 

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