« 謎の構造物 | トップページ | 超群皇帝牛麺湯 »

2009/11/28

フィリピン現地新聞の電子版

日本のメディアにはほとんど取り上げられていないようだが、ミンダナオ島の大虐殺事件は、犠牲者が60名近くに上り、その拷問方法や殺害方法の残虐さが徐々に明らかにされている。政治家の妻と姉妹、家族、親族、支持者たちが、来年の知事選に備え、選挙管理委員会への立候補届出に向かう途中、約100名の武装集団に車列を止められ、2名の弁護士と、取材同行していた40名近くのマスコミ関係者とともに、拷問され、殺害されたうえ、埋められたというものだ。

当地の新聞によれば、女性たちは多くが陵辱され、政治家の妻らはさらに、目を潰され、臓器をえぐり取られており、2人の姉妹はともに妊婦だったという。斬首された者も多く、車やトラックに何度も轢かれたり、生きながらにして車ごとショベルカー(ユンボ)に潰され、轢かれ、埋められた人々もあったという。同島で多数派の宗教では女性には危害を加えないという教えがあることから妻と姉妹を代理人に送ったということだが、ジャーナリストにとって世界で最も危険な国とされるフィリピンにして歴史上例を見ない残酷な大虐殺事件に、その望みはかなうことがなかった。

まるで17世紀、あるいは少なくとも大戦中から飛び出てきたようなこの凄惨な事件に、多くのフィリピン人は言葉を失い、心を痛めている。少しでも早い快復を祈るものだが、来年が、例年500名は暗殺されるという、大統領から村会議員までの総選挙の年であることを思うと心が重い。

ところで、ご存じの方も多いとは思うが、フィリピンの現地新聞にしては珍しくSun Star紙が良質の電子版を提供しているのでご紹介しておきたい。同紙のウェブサイトからは、Bacolod、Baguio、Cagayan de Oro、Cebu、Davao、General Santos、Iloilo、Manila、Pampanga、Pangasinan、Zamboangaの各地方版がリンクされているが、電子版が利用できるのは、残念ながらCebu版だけだ。

購読料は、1日のみが1ドル、1か月3.9ドル、半年19.9ドル、年間29.9ドルとなっている。とりあえず1か月の講読を試してみることにしたが、企業としての設備投資の限界なのだろうか、バックナンバーの閲覧が可能なのは1週間分のみとなっているようだ。道端で買えば12ペソほどのものなので、1日のみで1ドル(現時点で約48ペソ)というのは割高には違いないが、家にいながらにして利用できて、しかも次のような付加機能があって年間29.9ドル(1日分約4ペソ)というのは、特にフィリピン関係のブロガーの方々にはお得だろう。

トップ画面は次のようなもの。右側に縮小版のサムネイルがあるのが親切だ。各ページはPDF(サンプルはこちら:ここでは少し解像度を落としてある)でダウンロードし、手元に保存することができるようになっている。

日本の産経新聞や日刊ゲンダイでも同様のサービスはあるが、日刊ゲンダイの場合、全体をダウンロードして解凍するシステムになっていることから、ファイルサイズを落とすために広告ページは削除されている。このSun Star紙は、広告ページ、求人・「売ります/買います」などのページも、必要に応じて閲覧、ダウンロードできるようになっているので、読者にとっては、選択肢の多い親切な設計になっている。とりわけ、日本から旅行に訪れる方々には、リゾート施設などの広告はありがたいものだろう。

Ss_cebu_main_operation_2

各ページの記事は、このままではフォントが小さくて読みにくいが、見出しを見て、興味のある記事をクリックすると、次の画像のようにその記事だけがポップアップするようになっている。そこからさらに、PDF版で閲覧したり、クリップしたり、ブログに引用したりもできるようになっている。

Ss_cebu_article_reading

フィリピンをさらによく知るために、このようなサービスを利用してみるというのはいかがだろうか。惨劇に多くの仲間を失った在比ジャーナリストたちの励みにもなることだろう。

 

|

« 謎の構造物 | トップページ | 超群皇帝牛麺湯 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/24691/46877276

この記事へのトラックバック一覧です: フィリピン現地新聞の電子版:

« 謎の構造物 | トップページ | 超群皇帝牛麺湯 »