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2009/11/18

台風17号被災地レポート:ベンゲット州イトゴン郡ロアカン町

今日は、ベンゲット州イトゴン郡ロアカン町(Loacan, Itogon, Benguet)にある台風17号による被災地を訪問してきた。空港のあるバギオ市ルアカン町(Luakan, Baguio City)とは異なり、ベンゲット州南部の金鉱地帯の町の一つだ。バギオ市の中心街からは約1時間ほどの距離だが、私たちの学校で私が担当している現地奉仕活動部門が12月に、地元の同じグループの諸教会との協力のもと、この町で内科と歯科の無料検診と医薬品配布のイベントを計画しており、その下見に赴いたわけだ。

この町では、犠牲者は8名に抑えられた。悲しい数字ながらも、これがいかに最小限のものであるかは、全半壊の被災家屋約150戸という数字を見ればわかるだろう。このブログで既にご紹介しているラ・トリニダード郡プギス町では、全半壊の被災家屋数約40戸に対し、80名以上の犠牲者を出しているからだ。プギスの公式をそのまま適用するならば、300名以上の犠牲者を出す可能性すらあったことになる。

犠牲者が最小限に抑えられた理由は、既に先の記事でも触れているように、17号以前の台風の際に、地滑りの危険があるという警告がなされ、17号が襲った際には、住民たちが既に親戚宅などに避難していたからだという。ただし、交通の便が良く、多くの犠牲者が出たプギス町に政府、NGO、諸団体の支援が集中したのに対し、ただでさえ道が悪くアクセスの悪いこのイトゴン郡ロアカン村は、容易に忘れられ、幹線道路が寸断されたまま、約700家族が、支援物資など望むべくもなく、何週間も孤立したのだという。そして、もちろん、被災家屋約150戸への再建ないし移転支援のメドは全く立っていない。

幸いなことに、会場となる小学校には、子どもたちの明るい声が弾けていた。私たちは、子どもたちに楽しんでもらえるためのプログラムも用意している。私たちのもたらすサービスが、少しでも被災者の皆さんの慰めと励ましになれば、と願っているし、私たちもまた、被災者の皆さんの深い忍耐と静かな強さから励ましをいただくことができればと願っている。

帰りの道からは、私たちの学校と、既にご報告している、私の親しい友人が亡くなった地滑りの跡が見えた。何の前触れもなく急に視界に飛び込んでくるのは、まだまだいやなものだ。

 

09111801
ルアカン町最大の土砂崩れの跡地。教会が一つ、だめになってしまったが、
人命が失われなかったのは不幸中の幸いだった。

 

09111802
崩壊した教会。大きな岩が無数に散乱していた。

 

09111803
約130戸が全半壊し、5名の犠牲者を出したという
ルネタ・アンタモック村。再建のメドは立っていない。

 

09111804
はるか尾根の上に見えた私たちの学校(黄色で囲んだ部分)と
友人一家が亡くなった現場(赤)。その間には、私が、
ささやかながら生き埋めになりそうになった現場も見える(青)

 

09111805
土砂崩れや地滑りだけではあまりにせつないので、私のオフィスから
見た昨日の朝焼けをどうぞ。昨日は雲が多い朝だった。

 

09111806
日の出の時間が近づくと大気温が上昇して、雲が荒れ始める。

 

09111807
日の出。

 

09111808
拡大してみる。少し太陽の円が崩れてぼやけてしまったのが残念。

 

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