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2008/11/25

山村の11月

この週末、仕事でベンゲット州バクン郡(Bakun, Benguet)を旅してきた。この記事では、その中での写真を中心に北ルソンの山村の11月の情景をご紹介したい(写真はクリックすると800×600サイズでご覧いただけます)。

 

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スィニプスィップ(Sinipsip)へと向かうハルセマ・ハイウェイ(Harsema Highway)の途中では、チキンダン(chicking dang)を山積みしたトラックが集結している場所に止まる。バスの屋根に乗せるようだ。チキンダンとは、鶏の糞を発酵させたもので、かなり臭い。これを使うのが、ベンゲット州の野菜栽培の特徴だ。この臭い肥料のおかげであの甘いニンジンができる。

このブログでおなじみ「コボイコボイ」と呼ばれる男たちは、ジプニーなど無くとも、バスなど無くとも、ヒッチハイクでこういったトラックを止める。そして、この臭いチキンダンの上で平気で寝るのだという。臭いはたまらないが、発酵しているだけあって、寒い北ルソンの夜も暖かく旅ができるのだという。

 

02

バギオ市-ラ・トリニダード町は、北ルソンのサラダボウルと言われるほど新鮮な野菜が豊富な地域だが、それを支えるのはこのバクン郡や隣のブギアス郡(Bugias)、アトック郡(Atok)など、高地の農業地帯だ。ニンジン、大根、キャベツ、白菜、ネギ、じゃがいも、さつまいもなどが豊富に穫れる。さらに寒い地域ではレタスも穫れる。この写真に広がるキャベツも、そろそろ収穫時なのかもしれない。訪問先の各地でも、採れたての新鮮な野菜をごちそうしてくれる。

 

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こちらではサヨーテと呼ばれる大衆食の野菜。日本では隼人瓜(ハヤトウリ)と呼ばれるらしい。ちょうど冬瓜のような、無味な野菜だが、どんな味つけにも静かに身を寄せる控えめさと、ジョリジョリという食感が好まれる。それにしても、庭の片隅に密やかにつるを伸ばしているイメージのサヨーテがこんなに群生しているのにぎょっとして、思わず写真に納める。

 

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北ルソンの山村には、時としてこのようにちょっとしたライステラスがある。世界遺産のイフガオ州のものにはかなわないが、観光地化されて逆にさびれてきているイフガオ州のものに比べ、現役で生きて使われているところが素晴らしい。収穫もそろそろだ。

 

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山道を2時間半ほど歩いて着いたのはアンポソガン村(Ampusongan, Bakun, Benguet)。広がる水田の背後に控えた比較的大きな村だ。こちらも収穫を控えた稲穂が美しい。雨の後、背後で木々から生まれつつある新しい雲も雰囲気がある。

 

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村人たちが「ひまわり」と呼ぶ花。無数の花々が満開で咲き誇っている。草花に疎い私が「マーガレット」じゃないの?と反論するのも相当怪しい。ひまわりだったら、絞ったら料理油が採れるかもよ、と言うと、村人たちの目がきらりと光った。さっそく試してみることだろう。

 

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イフガオ州バナウェ町(Banawe, Ifugao)のライステラス(rice terraces:棚田)は世界遺産に指定されているが、ベンゲット州のベジタブル・テラス("vegetable terraces":段々畑)も捨てたものではない。既に収穫が終わり、荒れた光景になってはいるが、こちらは名物スィピタン村(Sipitan, Bakun, Benguet)のもの。

 

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フィリピンの道端には、このように車を待つための待合所があちこちにある。スィピタン村の待合所では、収穫され出荷を待つじゃがいもがぎっしりと並べられていた。あのベジタブル・テラスを上り下りしながらの農作業は並大抵の作業ではない。たかがじゃがいも、されどじゃがいも、山の人々の苦労に敬服。

 

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バギオへの帰りのバス。予定を30分ほど遅れて来た。この日はベンゲット・デーという祭日だったので、運休ではないかとひやひやさせられた。相変わらず、屋根の上まで荷物と人をあふれさせている。手前に見える布サックは、アラビカ種のコーヒーということだった。

 

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中は言うまでもなく人と荷物でごった返している。最後尾の座席の後ろにさえ、このように市場に出荷するためのピーマンがうずたかく積まれている。

 

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ラ・トリニダード町まで帰ってくる。バクン郡から届いたキャベツの、品卸し前の下作業が活気良く行われている。

 

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2008/11/21

オフィスの引越し

ここ10日ほど、所属するキリスト教系専門大学院から、急に別の建物のオフィスへの引越しを命ぜられ、てんてこまいしていた。まだまだ、書類などの段ボール箱には手つかずだが、一通りの蔵書の整理が終わったので、引越しの様子をアルバムとしてまとめてみた。よろしければご覧ください。フィリピンや北ルソンのネタとは少しずれますが、フィリピンにいる少し変わった日本人の、フィリピンにおける少し変わった風景として、何かのお楽しみにはなるかもしれません。

今回の引越しは、アルバムにも登場しているARC(AsiaだったかAcademicだったかResearch Center)という5階建ての新しい建物が完成したことで、学期の途中ながら急きょ、教師たちの大移動となった。1-2階が蔵書15万冊を目指す図書館、3階がコンピューター室を含む学生のためのフロア、4階が教室、5階が教師たちのオフィス階という構造だ。

私はそちらではなく、所属部署の関係から、別の7階建ての建物内のオフィスへの移動となった。今回の引越しによって生じた雑用はまだまだ山のように残っているが、今後はまた、こちらのブログにも少しずつ復帰できるものと願っている。今後ともなにとぞよろしくお願いいたします。

 

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2008/11/12

なかなかのリサイクル

前回の記事でご紹介しました、交通事故に遭ったCordillera Green Network(CGN)のフィリピン人スタッフの方々は、おかげさまで無事に退院することができたようです。詳しくはこちらこちらの記事をご覧ください。ご心配くださった皆さま、何か具体的な形でCGNをお励ましくださった皆さま、ありがとうございました。これからも何かと大変な模様です。引き続き、ご支援をよろしくお願いいたします。


 

バギオ市ではゴミの分別収集が本格的に施行され、エコ意識が高まるかのように見える北ルソンだが、人々は相変わらず、バスの窓から菓子袋やら何やらを平気で投棄する。バナナの皮や餅米菓子の竹串などはまだ自然に帰るとして、ビニールや空き缶を平気で捨てる姿を見ると、この国のゴミ意識など、今後500年は変わらないのではないかと思わされるほどだ。

先日のジプニーでも、学校帰りか仕事帰りか、若い女性がボリボリとスナック菓子を食べていた。家まで待てないのだろう。手につく粉を平気で払う。ほこりっぽい国だし、ジプニーという存在そのものが空気中に粉塵をまき散らして走る存在なので目くじら立ててもしょうがないのだが、辺りに平気で菓子の粉をはたき散らす姿は、好んで見たいものではない。

最悪の結末が眼前に広がるのを覚悟してはいたが、全部を食べ切れなかったからだろうか、少し中身の残った袋を、小さくたたんでカバンに入れて持ち帰る様子だったのだけが救いだった。

さて、そのようなゴミ意識の中で、分別収集が施行されるはるか以前よりあるのが、下の写真のようなリサイクルバッグだ。どこででも見られる5ペソほどのパックジュースをきれいに洗って乾かし、ご丁寧にミシンで、あるいは手で縫い合わせたもの。アルミの表面がなんとなくエナメルを思わせるからごまかされる。カラフルなパックのデザインも、ここまで丹念に仕上げられると、なかなかのデザインに見えてくる。このカバンはさらにジッパーまでついた上等な仕上がりとなっている。

このようなジュースのアルミパックまで平気で車窓から投げ捨てられる現状を思えば、これはなかなかのアイデアであり、なかなかのリサイクルだ。

 

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カラフルで、なかなか様(さま)になっている。
黒いジッパーがついているのも乙(オツ)だ。

 

018
デザインも、いつも飲んでいるジュースとくれば、
なにか、販促グッズでももらったかのように得意気になる。

 

 

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