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2005/06/10

どちらが清潔?

しばらく更新が滞っておりました。実は現在、仕事の関係で日本に長期帰国中です。帰国して1か月以上が経ち、ようやく少し落ち着いてきたような状態です。帰国中も、これまで撮りためた写真をネタに、少しずつ更新していくつもりです。今後とも「りけるけの北ルソンだより」をよろしくお願いいたします。


久しぶりに日本に長期で帰ってきて驚いているのが、「ウォシュレット」という名の商品に代表される局部洗浄機能付き便器の普及である。デパートや大手電器店はもちろんのこと、汚いトイレの代名詞であったように記憶している鉄道の駅のトイレまでがきれいになり、快適な空間と化している。母親譲りで大小共に比較的「近くてゆるい」私としては、他人様より過ごす時間の多いこの空間が、特に出先において快適な環境となっていることが単純にありがたく、日本もますます住みやすい国になったものだと帰国ボケ丸出しの無邪気な喜びに浸っている。

日本においてこれまで一般的であった「紙で拭く」形式のトイレは、フィリピン人の多くにとっては「不潔」なものなのだそうだ。「拭く」「拭う」という作業は、結果的に汚物の大部分が除去されるとはいえ、本質的な作業としては「塗る」「広げる」といった過程を含むものである。そこのところが、水で石けんを泡立てて「洗う」フィリピン人にとってはたまらなく不潔に思われるのだそうだ。石けんを使うとはいえ手で洗うという点は、汚物との心理的距離感が圧倒的に大きい日本においては受け入れがたいものである。しかし、日本で洗浄機能付き便器が普及してきているというのは、フィリピン人の主張にも一面の真理があるということであろう。

フィリピンの石けんがやたら香料がきついのも、そのような、日本では見られない使われ方をするからなのであろうか。そのフィリピンでも、最近、バギオの中心街などではティッシュペーパーを売っているトイレが多くなってきているが、このあたり、人々の衛生に対する意識がどのように変化しつつあるのかという点は、社会心理として面白いテーマである。

しかし、とりわけ後ろ側の清潔には小うるさいフィリピン人であるが、前側の清潔にはさほど気を配っているとは思えない。男たちの事後処理は万国共通のものがあろうが、フィリピンの女たちのそれは、なかなかラディカルである。というのも、妻からの数多くの目撃情報によると、フィリピンの女たちは、ことが終わると、何事もなかったようにおもむろに立ち上がり、下着を引き上げるのだそうだからである。つまり、多くの女性が「拭かない」わけである。

清潔感というものがきわめて人間の主観に左右されるゆえんである。日本式とフィリピン式のどちらが清潔かを問うことにあまり意味はなさそうだ。

toilet_001
典型的なフィリピンのトイレ。最近ようやく、このように水がためてあれば大も安心してできるようになった。このトイレのように石けんがあれば合格である。なお、便座はまず無い。
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