« 2005年1月 | トップページ | 2005年3月 »

2005/02/26

豆腐は当分困らない

豆腐の確保には苦労した。5年前に当地バギオに来た当初は、豆腐といえば、マーケットに乱雑に山積みしてあるものだけしかなく、しかも台湾の臭豆腐(においどうふ)とまではいかないまでも、明らかにツンと酸っぱい臭みのあるものばかりだった。台湾の豆腐ときたら、臭ければ臭いほど体に良いというので、夜市でボディコンのぷりんぷりんおねいさんがミニ・ブティックをぶいぶい経営している横に、そばを通るだけで「おえっ」とえづいてしまうような豆腐屋が存在している。思えば、このミスマッチが、私と妻のアジア入門講座・レッスン1だった。

しばらくして、同じく豆腐にうるさい韓国人たちが、数万人が連なると言われる独自のネットワークを通じて、バギオの郊外まで車を走らせればおいしい豆腐が手に入るという情報をゲットしてきた。それで、時には良い豆腐にありつけることになったのだが、そこは、彼らと違って押しの弱い私たち日本人夫婦のこと、豆腐そのものに当たりはずれがあったこともあって、彼らから声を掛けられない限りこちらから頼むこともなく、縁の切れ目が豆腐の切れ目、やがて供給も途絶えた。

そのうち、「タホ」と呼ばれる、ぷにゅぷにゅの豆腐に黒蜜をかけたお菓子的なものに出会い、「をを、これぞ日本人のたんぱく質供給源!」と、しばらくは、道で見かけるたびに狂ったように買い求めていたのだが、既に書いたように、SMバギオの開店が、この豆腐に関しても、私たち日本人のバギオ生活を一変することとなった。

SMでは、「モリナガ」という会社(森永食品?)の紙パック豆腐を売っている。「SOFT」とされるいわゆる「絹こし」と、「FIRM」とされるいわゆる「木綿」の2種類があるのだ。味は、私たち庶民の舌には十分申し分のないものだったが、難点は値段にあった。1パックが85ペソ近くするのだ。豆腐半丁に日本円で170円? いくらペソが下がったとはいえ、これは貧乏な在比日本人の私たち夫妻には立派なぜいたく品である。

ところが最近、我が家に(ちょっと砂糖が多いが)新鮮なにんじんジュースを売りに来ていた行商のおばさんが、「日本人だから豆腐、食べるでしょ?」と、新たに半丁15ペソの豆腐を行商のラインナップに乗せてきたのである。日本円にして半丁30円のこの豆腐、モリナガ社のもののきめ細かさにはもちろん劣るが、臭いも全くなく、かなりイケてるのである。以来、我が家はこのおばさんの届けてくれる豆腐を、感謝しつつ味わっている。

おばさんは、というと、噂を聞いた他の日本人、韓国人、中国人から注文が殺到、重い豆腐を、一週間に何日かに分けて、えっさえっさと運んでくれている。比較的恰幅のいい人なので、本人の体に良いことは請け合いだが、果たして半丁15ペソであの肉体労働、もうけとなっているのだかどうだか、そのうち84ペソ辺りまで値上がりしないことを願うばかりだ。良心的な生産元と運び屋のおばさんに感謝しつつ、今日もたっぷりと麻婆豆腐に舌鼓を打つのであった。


sm_tofu_001
モリナガ社の絹こし豆腐。きめ細かく、クリーミーで、丸々冷奴で食べると最高のぜいたくだ。
(クリックすると拡大画像(720×540ピクセル:61.8KB)がポップアップします)

local_tofu_001
おばさんの運んでくれる半丁15ペソのローカル製豆腐。お金を気にせず、ばくばく食べられる。豆乳もイケる。
(クリックすると拡大画像(720×540ピクセル:44.2KB)がポップアップします)

mabodofu_001
妻の手による麻婆豆腐。これだけで一食ができあがってしまう。お代わりができるボリュームもぜいたくだ。
(クリックすると拡大画像(720×540ピクセル:74.0KB)がポップアップします)


blog_ranking_banner.png
引き続き、「人気blogランキング」に参加しています。
他の方々による「海外旅行」カテゴリーのいろいろなブログにも出会えます。



りけるけ/LIKELUKEによる姉妹ブログ

LIKELUKE's VIVA LING
言語学と言語教育学、および言語学習に関連するトピックを扱っています。イロカノ語講座もあり。



| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2005年1月 | トップページ | 2005年3月 »