« 台風Yoyongの影響で | トップページ | 豆腐は当分困らない »

2005/01/04

ご婦人たちの底力

最近、僻地の山村を訪問した。「Family reunion」と呼ばれる年中行事の一つに参加するためだ。フィリピンではオルガノ家という家庭の末息子を自称している。これは、私の仕事がこの家庭の長にあたる人と協力して行なっている仕事であり、また私がその人を心から尊敬していることから、いつの頃からかその人をフィリピンでの父親とみなすようになったためである。フィリピンに来て5年ということで、まだまだ右も左もわからない5歳の末息子だ。

この人とは、実はこの人の長男を通じて知り合った。この人の長男とは元から親友なのだが、この長男の結婚にあたって私たち夫婦が「ニノン・ニナン」を頼まれたことから話がややこしくなった。「ニノン・ニナン」といえば、結婚における仲人、証人、世話係のようなもの、結婚後は新たな親として新郎新婦を見守っていくというたいそうな立場にあたる。いわば、オルガノ家の末息子が結婚式の日を期に長男の親のようなものになってしまったのだ。これで、私が仮に独身で、オルガノ家の末娘と恋仲に陥ってしまっていたりするなら、複雑な家庭事情はどこまでもつれていったことだろうと興味深い。

今回の「Family reunion」はこのオルガノ家のお母さん、すなわち私のフィリピンでのお母さんにあたる人の実家が、80歳を超えていまだ健在のおじいさんのもと、10人の子供と各家族、そしてそれらの外戚にあたる各家族、そしてそれらの外戚にあたる各家族(このあたりまでかな)が集まって最近の様子を伝え合い、結束を図ろうというイベントであった。

この「Family reunion」の詳細についてはまた場をあらためてご紹介するとして、この家族・親戚の集まる記念すべき日に、私は小さめのダンボール2つに義理の兄からいただいた古着を詰めてお土産に持っていった。目指す「実家」のある山村は幹線道路から4時間は歩く。当初の予定としては親友の「長兄」にふもとまで取りに来てもらうつもりだったが、コミュニケーションがうまくいかず、自分で持って登ることとなった。

古着は軽いもので、山道をゆっくりと歩いていけば2つの箱もなんとかなると思っていたのだが、なんと、通りがかりの親戚のご婦人2人、私の「母」の妹、すなわち私の「叔母」にあたる女性たちが運んでくれることとなった。迫力満点の断崖のつり橋をものともせず、アップダウンの激しい険しい山道を苦もなく運んでくださる後ろ姿に、お礼とお詫びの言葉を繰り返した。2人のうちの1人は今もその村に住み、この山道を日々の「生活道路」としているのだが、1人は町に嫁いで20年になるはず、それでもこれだけの体力が残っているのだから、彼ら山村の人々の、子供の時の鍛えられ方は半端ではないのだ。

帰り道、米のサックを頭からかぶるようにしてぶら下げて運んでいる子供たちに出会った。いつも村で一緒に遊ぶ、私のお友達だったが、荷物を半分ほどサックに詰め、その端の部分を帽子のようにして頭からかぶり、両手はフリーで山道を走り降りていく。足は当然ゴムぞうり、ビーチサンダルだ。ふもとの村で私も頭からかぶって試してみた。結構ずっしりとくる重さだった。なるほど、鍛えられるわけである。電気もガスもなく、ジプニーも来ないフィリピンの村の一つの情景である。


anties_001
2人の「叔母」たち。後ろの叔母がこの村在住、いわばこの山道では「現役」。この叔母は最後まで手を使わなかった。激しいほどのバランス感覚だ。
(クリックすると拡大画像(540×405ピクセル:59.8KB)がポップアップします)

sacked_kids_001
帰り道で出会った「友人」たち。その人が一番かっこよくキマるファッションは日ごろ着こなしているアイテム、というのがわかる気がする。
(クリックすると拡大画像(720×540ピクセル:77.1KB)がポップアップします)

sacked_kids_002
その後、彼らは80mはある左の川側の急斜面など無いがごとく、全力疾走で山道を転がり下りていった。
(クリックすると拡大画像(720×540ピクセル:77.1KB)がポップアップします)


格安航空券と格安ツアーのアルキカタ・ドット・コム株式会社主催の
「アルキカタ・ブログ・コンテスト 2004」に参加していました。
ご投票くださったみなさんには、ありがとうございました。

blog_ranking_banner.png
引き続き、「人気blogランキング」に参加しています。
他の方々による「海外旅行」カテゴリーのいろいろなブログにも出会えます。



りけるけ/LIKELUKEによる姉妹ブログ

LIKELUKE's VIVA LING
言語学と言語教育学、および言語学習に関連するトピックを扱っています。イロカノ語講座もあり。



|

« 台風Yoyongの影響で | トップページ | 豆腐は当分困らない »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/24691/2466743

この記事へのトラックバック一覧です: ご婦人たちの底力:

« 台風Yoyongの影響で | トップページ | 豆腐は当分困らない »