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2009年1月の1件の記事

2009年1月 3日 (土)

謹賀新年 - 「あけましておめでとう」 

新年2009年、皆様におかれましてはいかがお過ごしでいらっしゃることでしょうか

本年も当ブログ「イロカノ語ネット」をご愛顧いただけますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。

 


イロカノ語で「あけましておめでとう」に相当するのが次の表現。今回は、タイミング的には少々遅れ気味ですが、この表現を学んでみましょう(太字にアクセント)。

Naragsak a baro a tawen! (ナーラグサッ(k)・アー・バロアターウ(ェ)ン)

この表現は、おもに2つの部分に分けられます。前半の"naragsak"と、"a"で結びつけられた後半の"baro a tawen"です。注意深く見ると、後半の"baro a tawen"もまた、"baro"という言葉と"tawen"という言葉が"a"で結びつけられていることがおわかりかと思います。

"naragsak"(ナーラグサッ(k))というのは「幸せな、嬉しい、めでたい」という意味で、最後の"k"は「サ」を言った後、「カ」を言うつもりで息を止めるようにします。次に"a"「アー」が続いているので、結果的に「カー」のように音が出てしまってもかまいません。

"baro a tawen"(バロアターウ(ェ)ン)は、"baro"(バ)(新しい)と"tawen"(ターウ(ェ)ン)(年)が結び合わされた表現です。"tawen"の"wen"の部分の発音には、ご覧のように、方言差によって二通りがあります。

バギオに代表されるコルディリエラ山地や低地でも南部のパンガスィナン州、ラ・ウニオン州では、「ゥウン」のようにワ行を強調した、こもった暗い音を出しますし、低地の北部にあたる南北イロコス州(イロコスール州、イロコス・ノルテ州)、ヌエバ・ビスカヤ州、イサベラ州、カガヤン州では、「ウェン」のように明るい音を出します。ですから、ご自分がおもにどちらの地域によく行くかによって、学び分けるようにすればいいでしょう。

ただし、日本人として注意しなければならないのは、いずれの場合も、"n"で終わる語尾の「ン」は、「おな」の「ん」のように、舌を上あごにつけた状態で出さなければならないということです。これは、日本人の話す英語がフィリピン人に伝わりにくい一因にもなっていますので、練習する価値のある発音です。

なお、この、おそらくは英語の"A happy new year!"をそのままイロカノ語に置き換えたような表現は、それだけでも十分なものではありますが、より親しみを込めて「君の」にあたる"-mo"(モ)をつけ、"Naragsak a baro a tawenmo!"(ナーラグサッ(k)・アー・バロアターウ(ェ)ンモ!)と言ったり、敬意を込めて「あなたの」にあたる"-yo"(ヨ)をつけ、"Naragsak a baro a tawenyo!"(ナーラグサッ(k)・アー・バロアターウ(ェ)ンヨ!)と言うこともできます。

あるいは、「君」扱いするのは失礼だけど、年長の他人扱いするのもかえって他人行儀な人の場合には、"Manong"(ノン)(お兄さん)、"Manang"(ナン)(お姉さん)をつけます。ただし、バギオなどの都市部をはじめ、タガログ語の影響の強い低地では、これらよりもタガログ語からの"Kuya"(クーヤ)(お兄さん)、"Ate"(テ)のほうが好まれます。

見知らぬ人にも"Sir"(ル)(お宅さん?)(「ル」は巻き舌も可)、"Boss"(ス)(大将?)のように何かをつけて丁寧にするのを心がけるのがイロカノ語流です。したがって、"-yo"を使って敬意を込める場合にも、"Mr. President"(ミステル・プレスィデン(t))(社長)、"Sir"(ル)(ご主人?)など、しかるべき敬称をつけるほうが好ましいのは言うまでもありません。

また、この"-yo"は、本来は2人以上の「君たちの/あなたがたの」の意味でもありますので、相手が2人以上の場合も、これでOKですし、さらには「皆さん」にあたる"amin"(アーミン)をつけて、"Naragsak a baro a tawenyo amin!"(ナーラグサッ(k)・アー・バロアターウ(ェ)ンニョ・アーミン!)と言うこともできます。

それでは、最後に練習をしてみましょう。まずはイロカノ語を読んで理解する練習です。

Naragsak a baro a tawen!

Naragsak a baro a tawenmo
(, Manong/Manang/Kuya/Ate/Boss/Sir)!

Naragsak a baro a tawenyo (, Mr. President/Sir)!

Naragsak a baro a tawenyo amin!

次に、日本語からイロカノ語にしてみる練習です。

(一般的に)あけましておめでとう!

(親しい友人一人に親しみを込めて)あけましておめでとう!

(親しい仲にも礼儀あり的に)あけましておめでとう!

(目上の人に、適当な敬称つきで)あけましておめでとうございます!

みなさん、あけましておめでとう(ございます)!

最後に、同じことをベンゲット州の(南)カンカナウイ語で言うと、

Kalalayad ay balo ay taw-en! (カラヤッ(d)・アイ・バロアイタウ・ウン!)

となります。この場合も"-mo"、"-yo"をつけてもかまいません。"baro"が"balo"のように"r"と"l"が替わること、イロカノ語の"a"に代えて"ay"を使うこと、"e"を、日本語の「ウ」と「オ」の中間の音で、しかも前の音と切り離す形で出すことなどは、カンカナウイ語の特徴です。

 

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